密やかな音の重なり、交わりの瞬間。そこから広がる表情、陰影の宇宙。
確かな演奏技巧に裏打ちされた繊細な表現によって、チェンバロ音楽の機微を掬い取る崎川晶子。今作では『パルティータ第4番』と『フランス風序曲 ロ短調』で「フランス様式による序曲」に焦点を当てつつ、『ラウテンヴェルク(リュート)組曲 ホ短調』も加えた、J.S.バッハ円熟期の三つの組曲を奏でる。名工サイデイ製作チェンバロ(モデル:ルッカース/エムシュ)の豊かな響きで。
(コジマ録音)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750):
Johann Sebastian Bach:
崎川晶子
Akiko Sakikawa
桐朋学園高校音楽科を経て桐朋学園大学ピアノ科卒業。ピアノを故井口基成、兼松雅子、ジャン・クロード・ヴァンデンエイデン、指揮伴奏を斎藤秀雄に師事。ベルギーにてレオンハルトの生演奏に触れチェンバロに開眼し、シャルル・ケーニッヒ、渡邊順生に師事。パリの古楽コンセルヴァトワールでチェンバロをノエル・スピース、フォルテピアノをパトリック・コーエンに師事。外国アーティストとも多数共演。室内楽、コンチェルト、ソロ等多方面で活躍している。「音楽の泉」「音楽の翼」シリーズ主催。ソロCD「クラヴサンの魅力」「モーツァルトの光と影」(CECILE RECORD)「上畑正和 崎川晶子の為の作品集 夢見る翼」(WAON RECORDS)「アンナ・マクダレーナ・バッハのための音楽帳」「ジャン・フィリップ・ラモーの肖像」「クープラン家~幸福な思い」(ALM RECORDS)をリリース。「モーツァルト・フォルテピアノ・デュオ」(渡邊順生氏と共演)で2006年度レコード・アカデミー賞(器楽部門)受賞。
リズムはラテン、雰囲気はフランス、二人の音楽性に至るまで、「混合」の妙!
青柳いづみこと西本夏生―それぞれにフランス音楽とスペイン音楽を専門とする二人のピアニストが4手で贈る、スペインとラテンアメリカにインスパイアされたフランス音楽集。生涯彼の地を訪れることのなかったドビュッシーのスペインへの憧憬を体現する3作品ほか、ラヴェルによる仄暗い舞曲、ブラジル音楽を取り入れたミヨー作のカラフルなバレエ音楽。リズムはラテン、雰囲気はフランス、二人の音楽性に至るまで、「混合」の妙を楽しめる一枚。
(コジマ録音)
青柳いづみこ〈ピアニスト・文筆家〉
Izumiko Aoyagi pianist, writer
安川加壽子、ピエール・バルビゼの両氏に師事。フランス国立マルセイユ音楽院首席卒業。東京芸術大学大学院博士課程修了。学術博士。1990年、矢代秋雄、八村義夫、武満徹作品によるリサイタル『残酷なやさしさをもって』により、平成2年度文化庁芸術祭賞。演奏と文筆を兼ね、これまでに著作34点、CD24点を刊行している。そのうち師安川加壽子の評伝『翼のはえた指』で吉田秀和賞、祖父の評伝『青柳瑞穂の生涯』で日本エッセイストクラブ賞、ミステリー・エッセイ『6本指のゴルトベルク』で講談社エッセイ賞、CD『ロマンティック・ドビュッシー』でミュージックペンクラブ音楽賞受賞。2021年には、同一テーマで『花を聴く、花を読む』(月曜社)と『花のアルバム』(ALM)を刊行。2021〜22年には、CD『昔の歌 安川加壽子門下生発表会より』(ALM Records)と楽譜『安川加壽子の発表会アルバム』(音楽之友社)を刊行。2023年には、ベヒシュタインEN270(1984年製)による『シューベルトの手紙』(ALM)、1887年製ニューヨーク・スタインウェイによる『仮面のある風景 F・クープラン作品集』(TKI)をリリース。最新刊は『パリの音楽サロン ベルエポックから狂乱の時代まで』(岩波新書)。日本演奏連盟、日本ショパン協会理事。大阪音楽大学名誉教授、神戸女学院大学講師。兵庫県養父市芸術監督。
西本夏生 〈ピアニスト〉
Natsuki Nishimoto pianist北海道富良野市出身。早稲田大学卒、東京藝術大学大学院修了。スペイン・カタルーニャ高等音楽院、カステジョン高等音楽院の両修士課程修了。第1回サン・ジョヴァンニ・テアッティーノ国際ピアノコンクール第1位、2015年マルタ国際ピアノコンクール第2位、第15回ホセ・ロカ国際ピアノコンクール第3位等、数多くの賞を受賞。作曲家N・カプースチンと直接の交流を持った数少ない日本人ピアニストの一人であり、op.145、op.146の2曲を献呈されている。2017年にはS・ブロトンス指揮、バルセロナ市ウィンドオーケストラとの共演でカプースチンの《ピアノ協奏曲第6番》ヨーロッパ初演を行い、現地で高く評価された。2020年世界初録音となるCD『パスカル・ヒメノ/演奏会用リズムエチュード第1集・第2集』(ALM Records)をリリースし、「レコード芸術」誌にて準特選版に選出。2021年にはピアノデュオpiaNA名義で『1122~カプースチン4手のためのピアノ作品集~』をリリース。「レコード芸術」誌にて特選盤に選ばれた。同年NHK-FM「リサイタル・パッシオ」に出演し、2021年度のハイライト放送回にもその演奏が選出されている。鎌田泉(Vn.)、石川祐支(Vc.札響首席)とのピアノトリオ、Trio MiinA(トリオミーナ)としても活動しており、小児科医・大島淳二郎氏との連携のもと、年に一度「小児がんチャリティコンサート」を札幌で行なっている他、国際的な活動も多く、ソロから室内楽まで多岐に渡る活動を続けている。白梅学園短期大学非常勤講師。日本スペインピアノ音楽学会理事。
確かなテクニック、大胆で繊細な音色、ダイナミックな躍動感!
菅沼はクラシックからフラメンコ、ボリビア音楽まで幅広いジャンルを横断する若き大型ギタリスト。音盤は菅沼が小さい頃から弾き込んできたクラシック・ギターの名曲をフィーチャーした、ファン待望の一枚。クラシカルな端正さと、民族音楽に根差した躍動感の対比ー様々な趣向の曲を様々なテクニックで聴かせながら、ラストできっちりと円環を閉じ、一つの物語を聴いたような充実感を覚えさせる。若き才能の身体に染み込んだギター名曲の数々。その記憶から、いま紡ぎ出される新しい始まりの音。
(コジマ録音)
菅沼聖隆
Masataka Suganuma
1996年1月28日東京生まれ。2歳半ば頃からギターに興味を示し、5歳より村治昇氏が主宰する早期才能ギター教室にてクラシックギターに出会う。村治氏に師事し、その後も同教室の講師であった坪川真理子、金庸太、両氏にも師事。作曲和声学、ソルフェージュを三上徹氏に師事した影響もあり、現在は作曲も行う。2014年10月、フランシスコ・ベルニエール氏に師事するため、スペインのセビーリャ高等音楽院へ留学。2019年2月20日、自身で作曲したギターと弦楽四重奏のための「ソナチネ第1番」を、スペインのセビーリャで初演。
2012年以降、日本国内外の多数のコンクールにおいて受賞・入賞を果たす。パヴロ・マルケス、ウィリアム・カネンガイザーなどの海外のギタリストのマスタークラスにも積極的に参加し、2011年の庄内国際ギターフェスティバルでは最優秀生を受賞。2015年11月、スペインのグラナダにあるアルムニェーカルにて行われた第31回アンドレス・セゴビア国際ギターコンクールにおいて3位を受賞し、日本人としては大場悟氏以来23年ぶりの入賞を果たす。2017年10月、第8回セビーリャ国際ギターコンクールにて優勝。2019年5月、セビーリャ高等音楽院の最終難関試験にて、審査員満場一致で合格し、かつ、ギター最優秀生に贈られる「Matrícula de honor」を受賞。
クラシック音楽以外でも積極的な活動を始め、南米フォルクローレ、ラテン、そしてフラメンコギターなど、多くのレパートリーを弾きこなす小林智詠氏と共にデュオ「Masa & Chiei」として2012年7月にラテン音楽系ファーストアルバム「El baile de la Juventud(若者の舞踏)」をリリース。様々な活動を繰り広げている。2019年3月、ボリビアへ足を運び、同月30日に世界的なチャランゴ奏者ウィリー・リオス(Willy Ríos)と“Dúo Fusión Masawi”として共演を実現。同年4月、スクレでの文化的行動の功績が認められ、「伝統文化促進証明」を授与される。
三善晃の厳しい音楽世界を未来に伝えるために『三善音楽を未来に伝える会』が主催する演奏会シリーズ『未来に伝える三善晃の世界』から、I(2015), II(2017), III(2021) のライヴ録音を収録。新しい世代の演奏家が三善音楽に新しい息吹を吹き込んでいる。「花骨牌」、「子守歌」は初のCD化。
(コジマ録音)
三善晃 Akira Misyohi (作曲)
1933年1月10日、東京都杉並区阿佐谷に生まれる。日本を代表する作曲家。東大仏文科在学中に留学したパリで、異邦人としての自己に気づき、帰国後は一貫して日本人として西洋音楽に新たな歴史を刻む道を歩んできた。「日本語で作曲する」という意識は、器楽作品においても、日本的な所作として顕れ、三善のテクスチュアを特徴づける。妥協を拒む創作態度からは、時として晦渋な作品が生まれるが、それらは日本におけるクラシック音楽の伝統を紡ぐものとして、比類ない。尾高賞、毎日音楽賞、NHK作曲賞、イタリア賞等、受賞歴多数。1974年から1995年まで学長を務めた桐朋学園大学では、さまざまな学生にさまざまな影響を与え、多様な人材を育てた。2001年文化功労者。2013年10月4日永眠。
山澤慧 Kei Yamazawa (チェロ)
東京藝術大学附属高校、同大学を経て、同大学院を修了。第2回秋吉台音楽コンクールチェ口部門第1位。第11回現代音楽演奏コンクール”競楽XI”第1位、第24回朝日現代音楽賞受賞。音川健二、藤沢俊樹、河野文昭、西谷牧人、鈴木秀美、山崎伸子の各氏に師事。文化庁新進芸術家海外研修生として、フランクフルトにてM.Kasper氏に師事。藝大フィルハーモニア管弦楽団首席チェロ奏者、千葉交響楽団契約首席チェロ奏者。
福田薫 Kaoru Fukuda (ピアノ)
4歳よりピアノを始める。桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学を経て、ニューヨーク大学大学院修士課程終了。ジュリアード音楽院のマルティン・キャニン教授に師事。ロングアイランド音楽院で11年間にわたり教鞭を執る傍ら、レジーナ・オペラ・カンパニーの専属ピアニストとしても活動。ロングアイランド国際コンクールで、専属伴奏者として、最優秀伴奏者賞受賞。2012年に帰国した後も、ニューヨーク・センター・シンフォニーとベートーヴェン、ショパンの協奏曲を共演する等ニューヨークでの活動を続ける一方で、邦人作品の演奏にも積極的に係わる。これまでに、金子仁美、松村禎三、新実徳英のピアノトリオを演奏。「未来に伝える三善晃の世界I」では「響象I,II」に新たな風を吹き込んだ。2022年には東京オペラシティリサイタルホールでピアノリサイタルIIを行う。
佐藤紀雄 Norio Sato (ギター)
1971年(現)東京国際ギターコンクール優勝。以後、ギター演奏と指揮活動を広範囲に行ってきた。これまでにパリ、ニューヨーク、ハンブルク、ロンドンをはじめ世界各地でリサイタルを行い、また各地のアンサンブルと共演してきた。1997年にアンサンブル・ノマドを結成し音楽監督として毎年定期演奏会を開いてきた。またアンサンブル・ノマドでも海外から多く招かれ、ハッダースフィールド音楽祭、ガウデアムス音楽週間、モレリア音楽祭など主要な音楽祭で演奏してきた。1990年、京都音楽賞(実践部門賞)。1994年、中島健蔵賞。1996年、朝日現代音楽賞。2002年、アンサンブル・ノマドとして第二回佐治敬三賞を受賞。ギター・ソロのCD、アンサンブル・ノマドのCDなど多数リリースしている。桐朋学園芸術短期大学、青山学院女子短期大学、また日本大学芸術学部各ギター科で後進の指導にあたっている。
土橋庸人 Tsunehito Tsuchihashi (ギター)
ベルリン・ハンスアイスラー音楽大学大学院修了。リリエンフェルト(オーストリア)の音楽祭に招待、ドイツ文化センターにてクリスティーネ・イヴァノヴィッチによるエーリッヒ・フリートの「イザナギとイザナミ」の講演に出演。第一回パン・パシフィック現代音楽コンクールアンサンブルの部 第一位。ウィーン・ギターフォーラム国際コンクール現代音楽賞、競楽XIIIにて、入選及び審査員特別奨励賞を受賞。これまでにギターを松居孝行、佐藤紀雄、D.ゲーリッツの各氏に師事。
カルテット・アマービレ Quartet Amabile
2016年9月難関で知られる第65回ARDミュンヘン国際音楽コンクール弦楽四重奏部門第3位に入賞、あわせて特別賞(コンクール委嘱作品の最優秀解釈賞)を受賞。19年11月には、ニューヨークで行われたヤングコンサートアーティスト国際オーディションで第1位を獲得。15年桐朋学園大学在籍中のメンバー(Vn 篠原悠那、北田千尋、Va 中恵菜、Vc 笹沼樹)により結成される。磯村和英、山崎伸子に師事。16年第10回横浜国際音楽コンクール第1位及び全部門グランプリ受賞。第12回ルーマニア国際音楽コンクール第1位、第12回ミュージックアカデミー in みやざき講師特別賞、第26回リゾナーレ室内楽セミナー奨励賞、第38回霧島国際音楽祭賞、堤剛音楽監督賞を受賞。松尾学術振興財団より第26~28回、第30回松尾音楽助成・奨励を受ける。マルタ・アルゲリッチ、クシシュトフ・ヤブウォンスキ、ダン・タイソンらと共演するなど、今後の活躍が期待されているカルテットである。
篠原悠那 Yuna Shinohara (ヴァイオリン)
第80回日本音楽コンクール第2位、並びに岩谷賞(聴衆賞)受賞。フジテレビ系アニメ「四月は君の嘘」ヒロイン役モデルアーティスト。シャネル・ピグマリオン・デイズアーティスト。2016年EPIC SONYよりCD「Estreno」をリリース。桐朋女子高等学校音楽科を首席で卒業、桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコース修了、スイス・国際メニューイン音楽アカデミーを修了し、ディプロマを取得。山下金彌、辰巳明子、マキシム・ヴェンゲーロフ、篠崎史紀に師事。室内楽を藤井一興、徳永二男、磯村和英等に師事。現在、桐朋学園大学大学院修士課程在籍中。ヤマハ音楽支援制度、明治安田クオリティオブライフ文化財団、ロームミュージックファンデーション奨学生。使用楽器は1832年製 G. F.プレッセンダ ex “カール・フレッシュ”(宗次コレクション)。
北田千尋 Chihiro Kitada (ヴァイオリン)
3才よりヴァイオリンを始める。第7回仙台国際音楽コンクール第4位受賞。第65回全日本学生音楽コンクール全国大会中学生の部第1位併せて東儀賞、兎束賞、音楽奨励賞、ANA賞受賞。いしかわミュージックアカデミーIMA奨励賞受賞。ミュージックアカデミー in みやざき優秀賞受賞。霧島国際音楽祭賞受賞。東京・春・音楽祭、宮崎国際音楽祭、霧島国際音楽祭、別府アルゲリッチ音楽祭等に出演。これまでに、日本フィルハーモニー交響楽団、桐朋学園オーケストラ、仙台フィルハーモニー管弦楽団と共演。ヴァイオリンを川本義幸、小室瑛子、村上直子、篠崎功子に師事。室内楽を佐々木亮、銅銀久弥、徳永二男、磯村和英、山崎伸子、練木繁夫、原田幸一郎、池田菊衛、鈴木康浩に師事。桐朋学園大学音楽部を卒業、同大学院修士課程在学中。
中恵菜 Meguna Naka (ヴィオラ)
京都市出身。4歳よりヴァイオリンを始め、21歳でヴィオラに転向。2005年全日本学生音コンクール名古屋大会小学校の部入選。桐朋学園女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学音楽学部を卒業。ハンス・アイスラー音楽大学ベルリンマスター課程修了。これまでに、ゆらぎの里ヴィオラマスタークラス、ヴィオラスペース、IMUSE Music Festival in Enghien、MMCJ、プロジェクトQ、霧島国際音楽祭、ミュージック・アカデミー in みやざき等で研鑽を積む。テレビ朝日「題名のない音楽会」、NHK-FM「リサイタル・パッシオ」、東京・春・音楽祭、ヴィオラスペース、宮崎国際音楽祭、霧島国際音楽祭、北九州国際音楽祭、その他多数出演。第5回次代へ伝えたい名曲今井信子ヴィオラ・リサイタルにて、今井信子氏と共演。CHANEL Pygmalion Days 室内楽アーティスト。Music Dialogue アーティスト。新日本フィルハーモニー交響楽団首席ヴィオラ奏者。これまでに、ヴィオラを佐々木亮、ヴァルター・キュスナーの各氏に師事。使用楽器は宗次コレクションより特別に貸与されたMontagnana。
笹沼樹 Tatsuki Sasanuma (チェロ)
全日本学生音楽コンクールチェロ部門高校の部、ザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクール、東京音楽コンクール、日本音楽コンクールなどで優勝、入賞。桐朋女子高等学校音楽科チェロ科を首席卒業後、桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコース、並びに学習院大学文学部ドイツ語圏文化学科卒業。2017年学習院文化活動賞を受賞し、同校で天皇皇后両陛下をお迎えしての天覧公演となったリサイタルシリーズは毎年開催されている。シャネル・ピグマリオン・デイズアーティスト。日本コロンビアよりリリースされたデビューアルバム「親愛の言葉」はレコード芸術特選盤を獲得するなど話題を呼んでいる。現在、桐朋学園大学大学院在籍中。堤剛に師事。使用楽器は1771年製 C.F. Landolf(宗次コレクション)。
竹井誠 Makoto Takei (篠笛・能管)
1956年、東京生まれ。埼玉大学理工学部数学科卒。在学中より日本音楽集団(和楽器アンサンブル)に尺八奏者として所属。入団後、篠笛、能管、竜笛に取り組む。1980年代後半より長唄囃子笛方(長唄、歌舞伎、日本舞踊など)としての活動を開始する。一方で、数少ない笛・尺八兼任奏者として日本音楽集団、林英哲(大太鼓奏者)グループ等で十数回の海外公演。ライブシーンで林英哲、山下洋輔(ジャズピアノ)、伊藤多喜雄(ロック民謡)、仙波清彦(マルチパーカッション)、三橋美香子(ボーカル)、堀越彰(ドラムス )等のユニットに参加。スタジオミュージシャンで演歌、民謡、CM、劇中音楽等のレコーディング多数。最近のライブシーンでは竹の香りのするフルート、ピッコロも披露。2010年4月より隔年で東京藝術大学音楽部邦楽科非常勤講師として現代邦楽の笛を指導中。
倉地恵子 Keiko Kurachi (ピアノ)
4歳よりピアノを始め、桐朋学園子供のための音楽教室、桐朋女子高等学校音楽科を経て、渡米。ジュリアード音楽院で学士、修士課程を終了。2001年にフランスに渡り、エコール・ノルマル音楽院に入学。高等演奏家ディプロムを首席で取得。ドゥッチ・アクアヴィア・コンクール第1位、オルレアン20世紀国際ピアノコンクールでリカルド・ビニュス賞、Nuits Pianistiques 国際コンクール第3位等、受賞歴も多い。フランス人作曲家の音楽に焦点を当てた活動に力を注ぎ、欧州各地でソロリサイタルや室内楽の演奏を活発に行うとともに、2016年に帰国後は邦人作品の演奏にも積極的に取り組んでいる。エコール・ノルマル音楽院専属伴奏員を経て、現在は上野学園大学短期大学部ピアノ科主任講師。