[1] ルッツァスコ・ルッツァスキ: 第4旋法のトッカータ
Luzzasco Luzzaschi (c.1545 Ferrara-1607 Ferrara): Toccata del quarto tuono
Girolamo Diruta: IL TRANSILVANO DIALOGO SOPRA IL VERO MODO DI SONAR ORGANI,ET ISTROMENTI DA PENNA. (Venezia,1593)
[2] アスカニオ・マイヨーネ: 《どうぞ私を殺してください》によるディミニューション
Ascanio Mayone (c.1565 Napoli-1627 Napoli): Ancidetemi pur PRIMO LIBRO DI DIVERSI CAPRICCI PER SONARE (Napoli,1603)
[3] ジローラモ・フレスコバルディ: トッカータ第2番
Girolamo Frescobaldi (1583 Ferrara-1643 Roma): Toccata seconda TOCCATE E PARTITE D’INTAVOLATURA DI CIMBALO… LIBRO PRIMO (Roma,1615)
[4] ミケランジェロ・ロッシ: ロマネスカによるパルティータ
Michelangelo Rossi (1601/2 Genova-1656 Roma): Partite sopra La Romanesca Civico Museo Bibliografico Musicale,Bologna [BB 258]
アレッサンドロ・ポリエッティ: ハンガリーの反乱によるトッカティーナ[抜粋]
Alessandro Poglietti (inizio del XVII secolo Toscana-1683 Vienna): Toccatina sopra la Ribellione di Ungheria [estratto] Arcibiskupský zámek – Hudební sbírka, Kroměříž (1671)
[5] Galop ギャロップ
[6] La decapitation avec Discretion 斬首(慎みを持って)
[7] Passacagliaパッサカリア
[8] Les Kloches (Requiem eternam dona eis domine) 鐘(レクイエム「主よ、永遠の安息を彼らに与えてください」)
ガエターノ・グレコ: チェンバロのためのトッカータ
Gaetano Greco (c.1657 Napoli-1728 Napoli): Toccata per Cembalo
Biblioteca del Conservatorio di musica San Pietro a Majella,Napoli [Musica Strumentale74]
[9] Toccata
[10] Fuga
[11] Corrente
ドメニコ・ズィーポリ: 組曲第2番 ト短調
Domenico Zipoli (1688 Prato-1726 Cordoba/Santa Catalina, Argentina): Suite II in sol minore
SONATE D’INTAVOLATURA PER ORGANO, E CIMBALO PARTE SECONDA (?Roma,1716)
[12] Preludio (Largo)
[13] Corrente (Allegro)
[14] Sarabanda (Largo)
[15] Giga (Allegro)
ピエトロ・ドメニコ・パラディエス: ソナタ第9番 イ短調
Pietro Domenico Paradies (c.1707 Napoli -1791 Venezia): Sonata IX in la minore
Sonate di Gravicembalo (Londra,1754)
[16] Allegro
[17] Andante
[18] ドメニコ・スカルラッティ: ソナタ へ短調 K.69
Domenico Scarlatti (1685 Napoli-1757 Madrid): Sonata in fa minore K.69
Biblioteca Nazionale Marciana,Venezia (1742)
[19] ドメニコ・スカルラッティ: ソナタ へ短調 K.184 アレグロ
Domenico Scarlatti: Sonata in fa minore K.184 Allegro
Biblioteca Nazionale Marciana,Venezia [Scarlatti Libro2.]
平井み帆(チェンバロ)
Miho Hirai Clavicembalo
■楽器 Instrument:
野神俊哉 2003年製作 イタリアンチェンバロ Toshiya Nogami 2003 Italian Harpsichord
■ 調律 Tuning:
[1]-[8]…ミーントーン Meantone
[9-[15] [18] [19]…ヴァロッティ Vallotti
[16] [17]…ヤング Young II
415Hz
イタリア・バロック音楽を演奏活動の中心に据え、その鍵盤音楽を広く網羅するレパートリーを積み上げてきた平井み帆が、20年ぶりとなるソロCDを発表。自身の思い入れの深い作品を選りすぐり、時代・地域・作曲家ごとに異なるバロック音楽の幅広い特色を伝えるプログラムとなった。多彩なアプローチでチェンバロの可能性を巧みに引き出し、豊かなアーティキュレーションをもって音楽に生命を与える演奏表現が、150年にわたるイタリア・バロック音楽の歴史と情感の旅へと導く一枚。
コジマ録音
平井み帆〈チェンバロ〉
桐朋学園大学ピアノ科卒業。同大学研究科、デン・ハーグ王立音楽院(チェンバロ専攻)修了。有田千代子、ジャック・オッホの各氏に師事。在学中よりユトレヒト古楽フェスティバルに出演する等、ヨーロッパ各地で演奏活動を展開する。帰国後は、北とぴあ国際音楽祭、栃木[蔵の街]音楽祭等の主要な音楽祭に出演する他、各地で活発な演奏活動を行っている。特に17、18世紀のイタリア音楽の研究と実践に注力し、2003年よりリコーダーの太田光子と共にコンサートシリーズ「イタリアバロック音楽の変遷」を開催している。日本・スペイン交流事業としてアランフェスにてD.スカルラッティを中心とするプログラムのリサイタルを行った。CDに「イタリアへの夢Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ」(いずれもレコード芸術誌特選盤)、「ブクステフーデ:ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェンバロのためのソナタ全集」(文化庁芸術祭レコード部門優秀賞)等がある。現在、愛知県立芸術大学非常勤講師、富山古楽協会チェンバロ講師を務める他、「通奏低音講座」「バロック舞曲講座」「バロックの音楽理論&演奏法講座」等、日本各地でバロック音楽とチェンバロの魅力を伝えるマスタークラスを行っている。
ブックレット収録の日本語解説(音楽学者の室町さやか執筆)は、それぞれの作曲家と作品の情報が的確にまとめられていて、大変興味深く読むことができます。イタリア鍵盤音楽の日本語での貴重な資料となるでしょう。いくつか「譜例」も載っていて、音楽理解の助けにもなっています。このアルバムを聴く際は、ぜひブックレットも熟読しておきましょう。