クラシック百貨店～クロニクル編～＜古典派・ロマン派＞

第２回発売　＜古典派・ロマン派＞よりスタッフ厳選

ベートーヴェンの「運命」と言えば、クラシック音楽の中でも最も知られた作品の一つ。さまざまなアレンジもされ、日常でそのメロディを聴くことの最も多いクラシック音楽かもしれません。名曲だけに大巨匠たちによる歴史的名盤が数多くありますが、若き巨匠ドゥダメルが２３歳の時にベネズエラの若者たちによるシモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラと録音したこのCDは、新時代のベートーヴェン演奏として大きな話題となりました。また第７番も圧倒的な推進力で聴かせます。新鮮でエネルギー溢れるベートーヴェンをお楽しみいただけます。

「歌曲王」シューベルトは数多くのドイツ語による美しい歌曲を残していますが、その歌曲を基にした器楽作品も残しました。中でも有名な楽曲がこのピアノ五重奏曲「ます」。思わず口ずさみたくなる愛らしい歌曲「ます」の旋律を基に　楽章が作られています。ヴァイオリンの女王ムターが、チャイコフスキーコンクール優勝、ショパンコンクール第３位の輝かしいコンクール歴を持つロシアの若き天才ピアニスト、トリフォノフら才能あふれる若き演奏家たちと魅力あふれる演奏を聴かせてくれます。ピアノ三重奏による佳品「ノットゥルノ」、有名な「セレナーデ」「アヴェ・マリア」のヴァイオリン＆ピアノ編曲版も収録しています。シューベルトの歌心を器楽演奏で示した美しいアルバムです。

「ヴァイオリン協奏曲」「歌の翼に」などの美しいメロディで知られるロマン派の作曲家メンデルスゾーン。神童として10代前半から作品を発表していたメンデルスゾーンは、その36年の短い生涯の中で、数多くの作品を書き上げました。この「真夏の夜の夢」は、シェイクスピアの同名の戯曲を基に序曲が作曲され、後に劇付随音楽としてまとめられた大規模な作品です。特に「結婚行進曲」があまりにも有名で、現在でも結婚式には欠かせない音楽となっています。小澤征爾指揮ボストン交響楽団によるこの演奏は、著名な作詞家松本隆が台本を書き下ろし、吉永小百合が朗読をするという楽しい内容となっていて、日本人をメンデルスゾーンの音楽世界へ分かりやすく案内してくれるものです。キャスリーン・バトル、フレデリカ・フォン・シュターデという二人の素晴らしい歌手による歌唱も聴きものです。

「ピアノの詩人」ショパンの美しいピアノ曲集「夜想曲」。日本語では夜想曲ですが、英語ではノクターン、フランス語ではノクチュルヌという名前でも知られています。もともとピアノによる夜想曲はショパンよりも約30歳年上のイギリスの作曲家ジョン・フィールドが創始したとされ、歌曲風のメロディが特徴的な作品です。特にショパンによる夜想曲は、ピアノによるオペラ・アリアに例えるピアニストもいるほど美しいメロディを持っています。ここにはショパンの残した21曲の夜想曲から14曲が選ばれ収録されています。アルゼンチン出身の名ピアニスト、ピリスによる演奏は極めて美しく、豊かな情感表現が心に響きます。数多くの夜想曲録音の中でも屈指の名演奏として世界中で高く評価されています。ショパン入門としてもおすすめできるすばらしい内容です。